岩手の旅 3日目 花巻鹿踊

■夢の続き
夢を見ていた。
2本ほど、テーマを覚えている。
……つもりだったが、
目が覚めるとすぐに忘れてしまう。

5:00
喉が乾いている。
顔を洗いに行く。

ちょうど、
山登りの団体さんが
ユースホステルを出発する頃。
雲海を見に行かれるのだろうか。
見事な景色が見られることを期待する。

私も興味はあるが
今の私には出かける熱量がない。

部屋のベッドに戻り
時刻が分かるようにスマホを手に取る。

寝過ごさないように。
でも、できるだけ寝尽くしたい。

6:00
朝は近づいている。

外の気温は低いが、
毛布のおかげで身体は暖かい。

朝6:30
起きるのは一大行事だ。
安定して眠っていたところから、
自分の意思で変革を起こす。
そのためには、強い意志がいる。
…強い意志は私の不得意分野。

6:50
まだ起きたくない気持ちと、
もう起きようと思う気持ち。

しばらく、心の中でせめぎ合う。

7:00。
起きよう。

見知らぬ方々との共同生活に近い環境だからこそ、
だらけたい気持ちは沈んでいく。

家だったなら
ホテルだったなら
もう少し寝ていたかもしれない。

外は霞がかかり、薄暗い。
気温は11℃。

着替えを持って
朝の入浴。
身体をほぐし、今日の活動に備える。

■雲海の話と朝食
7:30
朝食1回戦
食堂でほかの宿泊客3名と一緒に朝食をいただく。
皆さんは今朝の雲海を見に行ってきたそうだ。

見事な雲海の写真を見せていただく。

ただし、人も多かったらしい。
細い道に約100人。
…人は人でなかなかの光景だ。

改めて、朝食をいただく。

チーズサラダと玉子焼き。
今日の元気をいただきます。

■白いモヤの世界
8:10
妻は部屋で休んでいるというので
ユースホステルを1人出て散策する。

気温は11℃。
白いモヤの世界。

身体が少しずつ冷えていく。

朝の静かな時間に、景色を味わう。
動いている人間はまばらで
後はカラスかネコか。

9:00
ユースホステルに戻り片付け。

9:15
チェックアウト。
荷物を積み込み、
車を運転して出発する。
モヤも大分晴れてきた。

■カッパの生き血を探して
9:30
遠野市立博物館に到着。
妻は体調が良くないため、
車内で休むとのこと。

私一人で見学するほどの熱量はないので
今回は博物館を見送る。

9:35
遠野市観光協会へ。
探しているのは、カッパの生き血。
…ここにはないらしい。

代わりに甘酒を購入する。

9:52
道の駅「遠野風の丘」に到着。

霧は晴れ、
少しずつ暖かくなってきた。
気温は12℃。

妻は引き続き、車内で休憩する。

ここで購入したのは、
仙人秘水BEERを2本。
そして、
カッパの生き血を5本。

探していたものが見つかって良かった。

10:15
再び運転を始める。

10:25
ローソンに立ち寄り
妻に温かいカフェオレを購入。

まだ体調が万全ではない妻。
少しでも身体が温まり、
楽になってくれるといい。

■花巻鹿踊
11:17
宮沢賢治童話村に到着。
妻も万全ではないが
私も疲れている。

ここまで来たけれど、
出かけるかどうか悩む。

旅も3日目。
身体には
少しずつ疲れがたまっている。
せっかく来たのだから
見ておきたい気持ちもある。
一方で、
無理をしてまで動きたいわけでもない気持ち。

そんなことを考えていると、
園内から謎の音楽が流れてきた。
それをきっかけに
動くことにする。

妻は疲れているので
車内で警備員をお願いする。

外は
気温19℃。
快晴だ。

銀河ステーションの門をくぐる。

11:30
太鼓の音が響いてくる。

ちょうど
花巻鹿踊の演舞が始まるところ。
春日流落合鹿踊

954年から
空也上人が鹿の供養のために始めたという経緯があるそうだ。
歴史のある伝統芸能。

太鼓の音が響き、踊りが始まる。
思いがけない鑑賞。
偶然の出会いもまた、旅の楽しみ。

演目の一つは、案山子踊り。

鹿が案山子を見つけて怖がる。
けれど、リーダーの鹿が案山子に近づき、怖いものではないと伝える。
やがて、皆で遊ぶようになる。
そんな内容の演目らしい。
解説を聞いてから見てみるとより面白い。

怖がっていたものが
実は怖くなかった。
最初は分からなかったものも
近づいてみれば違う姿が見える。
人間関係にも
通じるものがあるのかもしれない。

昨日の知恵の輪の話ではないけれど、最初から決めつけず、少しずつ理解していくことが大切なのだろう。

12:10
車に戻る。

妻は車内で汗が出て
だいぶ休めたという。

ここでフライトまでの予定を提案する。

日帰り温泉に入り食事をしてから空港へ向かう。
時間的にはタイトだが
行ってみることにした。

温泉で疲れを癒やしてから帰ろう。

■旅の締めくくりは、やっぱり温泉

12:35
精華の湯に到着。
入浴料は大人480円、2名で960円。
券売機で購入する。

泉質はpH8.3の弱アルカリ温泉。
アツアツのお湯。
湯船は6人ほど入ればいっぱいになりそうなサイズ。
決して大きくはないが
しっかりと温泉成分が体に染みる。

脱衣場に出ても
身体もアツアツで、汗が止まらない。

身体にたまっている疲れも
吹っ飛んぶ。

13:08
温泉を後にして出発。

■帰路へ。旅の終わり

13:23
ガソリンスタンドで給油。
14.60リットル、1リットル157円。
これでレンタカーの返却準備も整った。

13:40
いわて花巻空港に到着。
レンタカーを返却する。
荷物をスーツケースに詰め込むが
入りきらない。
買いすぎだが後悔はしていない。

旅先で気になるものを買い、
あれもこれもと詰め込んだ結果。
妻が未開封の水をレンタカースタッフさんに譲渡する。
お互いWinWinになれたのなら良い。

13:58
フジドリームエアラインズのカウンターでチェックイン。

14:00
いわて花巻大食堂で昼食をいただく。

妻は前沢牛焼売。
私は白金豚カツカレー。

食事をしながら、
旅の終わりを感じる。

気持ちは、だいぶ疲れてきた。

そして
仕事に取り掛からないといけない。
そう考えると、憂鬱になる。
気分が沈む……な。

ついさっきまで
旅行を楽しんでいたはずなのに。

帰ることを意識した途端
気持ちが日常に引き戻されていく。

仕事から離れたくて
旅に出たわけではない。

妻と一緒に
普段とは違う時間を楽しむための旅行。
それはある程度は達成できた。

それでも
悲しいかな仕事が頭をよぎる。
長年の習慣なのか、性分なのか。

旅先にいても、完全に仕事を忘れることは難しい。

14:35
安全検査を抜けて、待合室へ。

…すごい疲れが出ている。

旅行中の写真をダウンロードする。
旅行中に使った費用を集計する。
こうして記録を残しておけば、
後から旅を振り返ることができる。

そう思って始めたものの
これだけで疲れてしまった。

旅の記録を残すことも
私の習性の一つ。

ただ楽しみで始めたことでも
疲れているときには負担になる。
…分かっているつもりなのだけれど。

15:17
搭乗。
気温20℃。

岩手の旅もこれで終わり

■旅の終わりに
3日間の旅を振り返る。
1日目は
仕事を引きずったまま岩手に来た。

それでも、温泉に入り、自然に触れ、妻が喜ぶ姿を見ているうちに
少しずつ心も旅を楽しめる状態に戻ってきた。

2日目は
焼走り溶岩流の黒の世界を歩いた。
予定どおりに進まないこともあった。
妻との気持ちのすれ違いもあった。
それでも
落ち着けばまた一緒に過ごせる。

遠野では
カッパ捕獲許可証を更新した。
旅先で出会った人と
仕事抜きで話をする時間もあった。

そして3日目。
朝は起きたくない気持ちと格闘し
遠野の白いモヤの中を歩いた。

宮沢賢治童話村では
偶然、花巻鹿踊の演舞に出会えた。

帰る前には温泉にも入ることができた。

思い返せば
予定を立ててないことも多かったし
予定どおりにいかなかったことも多かった。

疲れて動けないこともあった。

それでも
その時々で考えて行き先を変えたり
休んだりしながら
3日間を過ごすことができた。

旅行中
仕事のことが頭から完全に消えたわけではない。

帰れば仕事が待っている。
そう思うと、気持ちが沈む。

旅の終わりは
日常への戻り口でもある。

帰るまでの時間も
もう少しだけ旅の一部として楽しもう。
無理をせず、成り行きに任せて。

また明日から、日常が始まる。

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